「10年以内にAIが人類を滅ぼす?」と警告、米国で騒動。20代のAI研究者ジェイコブ・コクソンとは何者か

アメリカの27歳のあるAI研究者が、Xの投稿で、AI大手の「オープンAI」と「アンソロピック」がAI開発競争に突進し、「責任ある行動をとっていない」「人間の命の(危険に晒すような)賭けをしている」として両社を非難した。

この訴えは瞬く間に拡散され、シリコンバレーはもちろんのこと全米に波紋を広げた。米議会でも、AIの安全対策や規制を求める動きが強まっている。

私は今日、Anthropicを退職した。この3年間、OpenAIとAnthropicの両社で事前トレーニングの研究をしてきたが、どちらの企業も責任ある行動をとっていない。両社は自己改善型の超知能(スーパーインテリジェンス)の実現に向け競争し、我々の命を賭けている(ギャンブルしている)。

この技術力を過小評価してはならない。やがてあらゆるものをハッキングし、あらゆる分野を一晩で変革し、権力や資源を獲得するだろう。私たちが目にしている進歩の歩みが鈍ることはない。

AI開発の人々の中には、この10年ほどでAIが人類を滅ぼす可能性があると本気で信じている人もいる(中略)。これほどの危険を伴う人間の活動はほかに類を見ない。

(中略)もしあなたが研究者なら、今後数年間で実際どのような感じになるか、ぜひ真剣に考えてみてほしい。(中略)「どうせ避けられないこと」と割り切って目の前の作業に没頭するのか、今こそ立ち止まり異なる条件を求めるのか――その選択が問われている。

「10年以内にAIが人類を滅ぼす?」告発者、ジェイコブ・コクソン(Jacob Coxon)って誰?

この告発をしたAI研究者は、ジェイコブ・コクソン(Jacob Coxon、27歳)という。

イギリス出身で、英ケンブリッジ大学で数学を学んだ。学生時代から国際的な数学コンテストですでに頭角を現していた。

AIの2大企業、OpenAI社とAnthropic社に勤務した元従業員。Anthropic社を2026年9月に退職。

過去3年間、これら2社でAIモデルの事前学習(プリトレーニング=AIモデルに大量のデータを学習させ、基礎的な能力を身につけさせるプロセス)に携わってきた。

両社で中核的な役割を担ってきたとされ、OpenAI社ではGPT-4oの開発にも貢献した。

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Text by Kasumi Abe 安部かすみ  本記事の無断転載禁止

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