Anime NYC|米Z世代の人気アーティスト、yamaが考える「AI時代の音楽」

(前回からのつづき) yamaは、アニメ『SPY×FAMILY』のエンディングテーマ『色彩』などでアメリカでもアニメファンを中心に知られるアーティストだ。 「Anime NYC」では米東海岸初となるコンサートを開催し、会場には多くのファンが詰めかけ、大きな盛り上がりを見せた。 そんなyamaに筆者は話を聞いた。 音楽が本業になったきっかけ 「幼少期からずっと音楽や歌が大好きで、歌手になりたいという夢もあったけど、実際に本業にするまでは想像していなかったです。 以前は会社員として働いていました。でもやっぱり音楽をやってみたい、歌をうたってみたいという思いが強くなって、そこからYouTubeに自分が歌っている動画をアップロードしたら、ソニーミュージックのプロデューサーの目に留まりました。 オリジナル曲の『春を告げる』を2020年に出したら多くの人に聞いてもらえ、そこから今の活動につながっています」 トレードマークの仮面について 「自分は人前に立つとパニック症状が出て、視界がホワイトアウトしちゃうことが幼少期にあり、人前に出たくないと言っていたのですが、チャンスをどこかで掴みたかったから、活動においては仮面を着けることにしました。 仮面を着けることにより、当初はきつく縛られていると感じる面があったけど、この6年間活動をする中でだんだん、弱さを含めて本当の意味で自分を認められるようになってきました。心が解放されてきていると感じています。 仮面によって守られてきた自分がいるし、そのおかげで変化できて、自分のことを少しずつ愛せるようになってきたので感謝しかないです。 ちなみにこの仮面は最初の頃と比べてデザインも変わっています。最初の頃は瞬きをしたらコンタクトレンズが取れるくらいきつかったんですけど、今はわりと機能的に作ってもらっています」 作詞・作曲も手がけるようになったきっかけ 「大きなきっかけになったのはVaundy(バウンディ)さんと2022年に『kubittake』(くびったけ)という曲でコラボすることがあったことです。 Vaundyさんに『自分は歌をうたえる人は曲を作ることもできると思っているから、ぜひ曲作りの楽しさも知ってほしい』と熱いおすすめをいただいたのです。 その時は自分が曲を作ることの意味をあまり見出していなかったのですが、実際に思いやメッセージを伝えるにあたって、拙くても自分で書くことの大事さ、美しさがあることに気づき、作詞・作曲もするようになりました」 アニソンとオリジナル曲を両方歌うことについて 「アニメ曲とオリジナル曲は両方うたっていて楽しいです。というのも、自分のことばかり書くのってしんどいんですよね。テーマがない場合、自分で何もないところから作るのですが、時間もかかるし、迷って迷って永久迷子みたいなことになったりもするんです。 でもテーマやカラーが決まっていると、そこに自分の好きなものやカラーをぶつけていく形になるので、そうやってコラボレーションを楽しんでいます」 「AI時代」アーティストの思い 近年、AIの進化が急加速し、専門的な知識がなくても映像や音楽などのコンテンツを比較的容易に制作できる時代になった。 一方で、タレント、アーティスト、クリエイターの仕事にも影響を与え始めている。 作品を生み出す現場の最前線に立ち、世界を舞台に活躍するアーティストとして、AIの進化をどう捉えているのだろうか。クリエイターとしてこれからどんな音楽を世界のファンに届けていきたいだろうか。 「それ、ほんと最近考えているテーマで、何なら人間よりいいメロディや面白い展開の曲を、しかも瞬時にAIによって作れてしまう時代になってきていますよね。 AIによる作品ももちろん面白かったりするものがあります。機能的な面での使用、例えば動画のBGMや本の挿絵などではすごく使い勝手がいいものもあります。 一方、最近チームスタッフと会話をする中で、やっぱり人間はどこか人間が作る作品に惹かれているんじゃないかと思うようになりました。人間がクリエイトする作品に求めていることって、その人のストーリーなんじゃないかな、と。 人間が作る作品には、その人の経験や生き様が投影されているからこそ、そこに価値が生まれるのではないかと思っています。 音楽を通して人間らしさを伝えたいという思いは、活動初期は語っていなかったですが、これからの時代、みんなが求めているのは人々のストーリーだよなと思うようになって、自分に人間らしさを出せるように、そして音楽にもちゃんとそれを投影できるようにしなければと思ったりしているところです」 海外でのコンサートについて 「昨年はサンディエゴで公演をしたのですが、毎回、パワフルな観客から自分もエネルギーをもらえるんです。 いつも、1曲1曲への熱量がお客さんから伝わってくるので、ニューヨークでも心地よいコミュニケーションができたらと思います」 「海外のファンの多くはアニメ楽曲で盛り上がるんですけど、自分が予想しなかったようなタイアップがついていない楽曲のビートとかで盛り上がってくれる人もいて印象的です。いきなりダンスをはじめる人がいたりしてとても新鮮だし、こちらも見ていて楽しくなります。 アジアでツアーをした時にも、しんみりしたチルなバラード曲のサビ前に、日本語でまさかの『せ〜の』とでかい声で言われたことがあって、『こんな大事なタイミングで』とビビって感動しました!」 「ニューヨーク滞在中は(マイケル・ジャクソンの音楽と人生を描いたブロードウェイミュージカル)『MJ』を観に行くのを楽しみにしています。 10月16日と17日、初のオーストラリア公演も控えているyama。 「メルボルンとシドニーでの公演も楽しみにしています。音楽とは別に、せっかく行くのでコアラを抱っこするのも!」 【執筆後記】  ▪️めちゃめちゃいいアー写が奇跡的に撮れました!特に黒バックの写真は今年一番のお気に入り♡ ▪️AIに関する質問は、事前に準備したものではありませんでした。ご回答もその場でご自身の言葉でお話しいただいたものですが、とても興味深かったです。AIで便利な世の中になったと感じる一方、「なんだか変な世の中になってきた」と思うこともあります。以前取材した日本人の心理療法士さんも、AIが進化した今だからこそ、カウンセリングの世界では「やっぱり人間って、生身の人間に『大丈夫だよ』って背中を押してもらいたい生き物なんです」とおっしゃっていました(下記の記事では文字数の関係で割愛)。▪️私自身がライターとして普段からAIについて考えさせられることがあり、私はクリエイターの端くれとして「そうだよな〜」「確かに!」と、まさにパズルのピースがバチっとハマったような気持ちで、yamaさんのお話に聞き入ったのでした。 [Yahoo! ニュース エキスパートにも書いています↓] アニメの一大祭典「Anime NYC」 米Z世代にも人気のyamaが語った「AI時代」の音楽(Yahoo! ニュース) AI関連記事  [日本人心理療法士さんの以前のインタビュー記事↓] ✔️ アニメの一大祭典 ANIME NYC 2026 ▶️ 2026年8月20~23日 … Continue reading Anime NYC|米Z世代の人気アーティスト、yamaが考える「AI時代の音楽」