9.11から25年を迎え、ヒラリー・クリントン元国務長官は、ニューヨーク市内で開かれたシンポジウムで登壇し、アメリカがテロへの警戒を緩めていると警告した。
2001年9月当時、ヒラリー・クリントン氏はニューヨーク州選出の連邦上院議員で、滞在先のワシントンD.C.から翌12日に世界貿易センターの倒壊跡地を訪問したという。その際の記憶を振り返り、周囲の空気は「薄い黒のカーテンのようだった」「喉が痛くなった」と当時の状況を語った。
NBCアンカーのアンドレア・ミッチェル(Andrea Mitchell)氏との対談で、9.11以降のテロ対策や危機への備えについても語った。
警察や情報機関、ニューヨーク市、連邦政府の間で情報共有や連携が大きく改善され、多くのテロ計画を未然に防いできた一方、「脅威がなくなったわけではない。依然として存在している。そして世界には我々に大きな危害を加えたいと考えている過激派が今なお多く存在している」とし、脅威がなくなったのではなく後退しただけだと警鐘を鳴らした。
さらに、現在のアメリカではFBIや情報機関などに必要なリソースや明確な任務の焦点が不足していると懸念を示し、西アフリカなどで広がる過激主義を十分に把握できていない可能性にも言及。テロ組織だけでなく、ロシア、中国、イランなどの脅威にも同時に対応する必要があると訴えた。
また、9.11委員会が指摘したfailure of imagination(想像力の失敗)という教訓にも言及した。私たちは新たな危機を十分に想像し、備えられているのかと問い、AIの脅威もその一例として挙げた。AIは大きな恩恵をもたらす一方、適切な規制がなければ、人間の判断や行動を置き換え、前例のない危機につながる可能性があると懸念。AI業界の内部からも危険性を警告する声が上がっていると指摘した。
講演の最後には、9.11後に見られた社会の団結や共感を取り戻す必要性を強調した。
「災害が起きなければ団結できない、ということではいけない」と語り、過去の教訓を学び、正しく備え、その教訓を次の世代に正しくつないでいくことが重要だと訴えた。
講演中、遺族や被災者と見られる参加者が立ち上がり、ヒラリー氏に直接訴えかける場面も見られた。
【取材後記】 ご主人のクリントン元大統領とは六番街で偶然すれ違ったことがありますが、ヒラリー夫人は初めてお見かけしました。大統領選にも出馬したようなお方なのに、意外と距離感が近くて驚きました。小柄ですが華があります。いろいろびっくりポイントがあったけど、1番びっくりしたのは、何を言われても怯まない力強さ、シャープさ(脳の若さと頭の回転の早さ)、見た目の若さ。 60代くらいかと思ったら78歳と知りびっくり!いつまでも若くてお綺麗です。
ヘッダーイメージ:© Kasumi Abe
Text, photo and video by Kasumi Abe 安部かすみ 本記事の無断転載禁止

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