BTSファン(ARMY)ではない私の初コンサートの客観レビュー(3)ステージ演出とBTSの世界観・総評

BTSが8月1、2日とニューヨークのお隣、ニュージャージー州イーストラザフォードのMetLife Stadium(メットライフ・スタジアム)でコンサートをし、筆者は初参戦してきた。

結論から話すが、ARMY(BTSファン)ではない筆者が初めてコンサートを観た客観的な感想は「すごい数のファンがいるもんだな」ということだった。「想像以上に現地ファンが多い」という発見もあった。

ステージに関しては、単なるアイドルのコンサートではなく「巨大なアートのインスタレーションを鑑賞している感覚」で、芸術性の高さに驚かされた。

© Kasumi Abe

本題に入る前に、ファンじゃない私がなぜ彼らのライブに?と思われるかもしれないので、私とBTSとの出会いを書いておこう。

2019年のニューヨークでの年越しイベントに遡る。その時点では「韓国出身のBTSというグループが人気らしい」という知識がある程度だった。取材中、偶然彼らが目の前を通り過ぎ、その場が騒然となって「ニューヨークでも人気がすごいんだな」と初めて自覚した。

その後『butter』や『Dynamite』などが大ヒットし、ニューヨークの街角で耳にする機会が増えた。韓国の兵役のために年齢的にもキャリア的にもベストな期間に活動の一時休止を迫られ(私はお国のために国民としての義務を果たした彼らを尊敬しています)、そんなドラマにも少し心を打たれた。彼らが今年3月に復帰し、4年ぶりのワールドツアーということで、一度ライブを観てみたいなという気持ちになったというわけだ。

ステージ演出・BTSの世界観・総評

© Kasumi Abe

初のBTSのコンサートをメットライフで見た感想は、冒頭に書いた通り、単なるアイドルのコンサートではなく「巨大な現代アートのインスタレーションを鑑賞している感覚」で、芸術性の高さに魅せられた。

前半は最新アルバム『ARIRANG』から、後半は誰もが知るヒット曲からの選曲で、途中途中でメンバーのトークが散りばめられる。

筆者の3階からはかろうじてメンバーの動きが確認でき、表情は複数の巨大サイネージで見ることができた。

昇降する可動式舞台や映像、照明、花火などの演出は芸術そのものだった。BTSをよく知らない私でも、完成度の高い総合演出を楽しめた。

ARMYの熱量をもっとも実感したのは、耳が割れるほどの大歓声*と、3階席のフロアが揺れるほどの一体感だった。2階の上部に張り出したフロアは本当にゆらゆらと揺れ、筆者は床が抜けないだろうかと少しだけ恐怖を感じたが、熱狂している周りは気にしていない風だった。この揺れについてニューヨークポストの記者もこのように書いている。

「この日の公演で一番好きな ‘Body to Body’ の冒頭でRMがスタジアム全体でジャンプしてと声がけすると、スタジアムが文字通り揺れ始めた」

8万人近い観客がいっせいにジャンプすれば、スタジアムが揺れるのも納得だ。

( *感覚過敏の人向けに「Sensory Bag」を貸し出すサービスもあり、実際に利用している人も見かけた)

BTSはどこに向かっていくのか?

© Kasumi Abe

冷静な筆者はステージを見ながら、世界中どこに行ってもこれほど多くの女性にキャーキャーと言われる人生とはどんなものなのだろうと時々考えた。

どんどん若いアーティストが出てくる中、兵役を終え28〜33歳となった彼ら。これから先のキャリアや人生プランについても考え始めるころかもしれない──ふとそんなことを思った。と言うのも、自分自身も30歳という節目に今後の人生について真剣に考え、また最近もライターとして年齢を重ねる中で「これから何ができるか」を日々考えているから。


ライブ中は日本人として嬉しいシーンもあった。

終演前の別れのトークで、RMは誰か(ファン?)にもらったというアメリカでも大人気のピカチュウのお面をつけ、「ピカチュウとポケモン、30歳の誕生日おめでとう」と、「ポケットモンスター」シリーズ30周年を祝福した。待ち時間にはポケモンGOをレベルの高い相手(おそらくARMY)と対戦したことも明かした。

この日はあいにくの霧雨模様だったが、RMは「雨のショーは初めてで、より特別なものになった」とも語った。

ほかにもこのようなコメントがあった。

「ニューヨークは3年前に初めてソロツアーをした思い出の場所。事前に心配していたが、ファンのおかげで心配はなくなった。北米ツアーのラウンド2(と聞こえた)がここニューヨークで素晴らしいスタートとなった」(SUGA)

「最近夢を見たんだ。ARMYの前でパフォーマンスをしていて、自分が飛んでいるという夢。そして今日のコンサートで実際に飛んでいる気になったよ」(ジョングク)

オリコンによると、メットライフ・スタジアムでの単独公演は2019年5月以来、約7年2ヵ月ぶり。今回の公演は2日間で約15万7000人を動員したという。© Kasumi Abe

抽選に当たり、4月の東京公演を観ることができた筆者の友人はこう話す。

「2.0に入りゴリゴリダンスはなくなったけど、繊細な表現力、大人の色気でかなり魅力が増したように感じた。ヴィンテージワインのように余韻が深い……」

筆者も100%同意だ。

私にとっても、このコンサートは「なぜBTSが世界中で支持され続けるのか」を肌で感じる体験となった。音楽だけでなく演出、観客、そして会場全体が一つの作品となる ── そんな特別な一夜だった。そしてARMYには及ばないが、以前の自分よりはBTSについて詳しくなった気がする。

別れのトークでジミンがこのように言っていた。「次はもっといいものになるよ」。

なんだか私がBTSで一番好きな楽曲‘Yet To Come’のメッセージみたいなことを言うではないか。 次に彼らがどんな景色を見せてくれるのか。その日を楽しみに待ちたい。

P.S. BTSライブレポシリーズは以上です。たくさんの方にお読みいただきありがとうございました!

Related articles

etc…

▶️  ニューヨーク旅行が決まったら

街歩きのヒントとして、こんなガイドブックもあります。筆者が取材と撮影で関わったものです。街歩きのヒント、旅のプランづくりのお供にどうぞ。

▶️ 最新情報はSNSで更新中

Follow me on social media

ヘッダーイメージ: © Kasumi Abe

Text and photos by Kasumi Abe 安部かすみ 本記事の無断転載禁止

⭐️ 最後までお読みいただき、ありがとうございます。この記事が良いと思ったらgoodボタン(⭐︎)と一番下の「FOLLOW」から「メール配信登録」(or ブックマーク)をお願いします。皆さんからのリアクションは今後の活動の励みになります(登録者のみにお届けする記事あり)

PR 海外行くならWIFIレンタル

PR

Sponsored by Trip.com, Preply & WISE

  • 海外旅行や留学が決まったらWISE(ワイズ)デビットカードを作ろう!支払いも海外送金も手数料が断然安い(日米ユーザーの私が自信を持っておすすめ)
  • $600のトランスファーまで手数料が無料になるリンク


Discover more from 𝙽𝚎𝚠 𝚈𝚘𝚛𝚔 & 𝙱𝚛𝚘𝚘𝚔𝚕𝚢𝚗 住んでいるように旅する

Subscribe to get the latest posts sent to your email.

Leave a Reply