インスタグラムで面白い動画資料を見つけた。1900年代から現代までの「アメリカ人女性の普段着の移り変わり」をまとめたものだ。
登場人物はニューヨーカーなので、アメリカのトレンドや流行の移り変わりを表現したものと言って良いだろう。
20世紀初頭:コルセットでウエストを絞り、ロングスカート姿で歩くスタイルは、『ギルデッド・エイジ』の余韻が色濃く残っている。「何を着ているか」の見た目により、階級や家柄が判断されていた時代だろう。
1910年代:第一次世界大戦の時代は、実用性が重視されるようになったようだ。コルセットは少しずつ姿を消し、動きやすいシルエットに。
1920年代:禁酒法時代のフラッパースタイル、短めの丈、ゆるいドロップウエスト、そしてボブヘアが特徴的。これぞ当時の「新しい女性像」だっただろう。

1930〜40年代:映画産業と戦争の影響が濃い。サテンやレーヨンなどの素材と女性らしいシルエットが強調されている。第二次大戦中は物資制限があり、シンプルかつ機能的な服が増えていったようだ。
当時のスタイルは現代の街角でも目にするほどベーシックで素敵。アメリカンファッションがこの時期からすでに世界的な影響力を持っていたことがわかる。
1950年代:再びシルエットが女性らしい。膨らんだスカートがディオール的なニュールックで、現代でも通じるファッション。パンツスタイルやオフィススーツ姿の兆しも見られ、やっぱり先端行ってたんだな。
1960〜70年代:私の母親世代の青春時代。グレース・ケリー的な上品さが素敵。ミッドセンチュリー・レトロファッション、“ジーパン”、Tシャツ、セクシーなラインも。
ニューヨークのブロンクスでヒップホップも誕生し、ストリートカルチャーが台頭していった頃だろう。73年には世界貿易センターが完成。
1980〜90年代:ウォール街を颯爽と歩くキャリアウーマン風、そしてマドンナやシンディ・ローパーの時代。イヤリングも大きくて可愛い。ファッションは髪型以外、現代のビレッジ、ウイリアムズバーグ、ブッシュウィックあたりで見かけるもの。肩パッド入りのスーツやハイブランド志向は日本もそうだった。
2000年代以降:スニーカー、レギンス、オーバーサイズのトップス、スリムジーンズ、フラットシューズなど快適さと多様性が中心価値に。流行の循環でヴィンテージ回帰も。
2010年代:レギンス姿(アスレジャー)が本格的に。インスタグラムなどSNSの影響でトレンドが瞬時で世界規模に広がる時代へ。19年にハドソンヤードのVesselが完成。
2020年:マスクがファッションに仲間入りし、可愛いマスクが取り入れられた時期が一瞬あった。洋服は快適さを求めてオーバーサイズもあれば、体にぴったりのレギンスもあるしでさらに多様化(特にニューヨークは人種や民族によってファッションが異なる)。
こうして振り返ると、アメリカ人女性の普段着の変化は単なる流行の移り変わりではなく、社会の価値観そのものの変化を映す鏡と言えるかも。
(注:本項での年代ごとの説明は上記インスタの映像資料をもとに作成)
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ヘッダーイメージ: イメージ写真
Text by Kasumi Abe 安部かすみ 本記事の無断転載禁止

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