マムダニ市政下のNY 地下鉄&バスが再び値上げ – 片道$3 | OMNY オムニとは?

ニューヨーク市では4日から再び地下鉄代とバス代が値上がりした。

1回の乗車料金はこれまでの2.90ドルから10セント値上がりし、3ドルになった。

急行バスはこれまでの7ドルから7.25ドルになった。

ニューヨーク市の地下鉄とバスの運賃が値上げされたのは2023年以来。その時は2.75ドルから2.90ドルに引き上げられた。情報源

NY市 地下鉄&バスの新運賃

(2026.01.04〜)

  • 地下鉄:3ドル
  • バス:3ドル
  • 急行バス:7.25ドル

この値上げは市民にとってやや不意を突かれたような印象だ。

というのも、今年元日にニューヨーク市長に就任したゾーラン・マムダニ氏は、市長選のキャンペーン中に無料バスの運行を選挙公約に掲げていた。にもかかわらず、市長就任からわずか3日後に運賃が(予定通り*)値上げされたからだ。

*昨年9月30日に地下鉄やバスを運営するメトロポリタン交通局(MTA)理事会が運賃の値上げを承認済み

当然、市民からは不満の声が上がっている。ある市民は「マムダニは私たちに無料で乗れることを約束したのに、実際に起こったことは運賃の値上げだった」とXに投稿した。 

マムダニ市長は4日、市内に以前より存在する唯一の無料バスに乗車し、市民にとっての無料バスの意義を体験した。会見では「運賃が2.90ドルになったとき、市民の5人に1人は料金の高さに利用できなくなった。多くの市民にとって公共交通機関がますます手の届かないものになりつつあることを認識している」と述べ、市バスを無料化するという自身の決意を改めて表明した。

ラガーディア空港とクイーンズのジャクソンハイツ間を繋ぐQ70バスは、以前から無料で運行している。

メトロカードの販売終了→新システム「OMNY」

ほかにMTA関連のニュースとしては、これまで乗車券として30年以上にわたって市民に利用されてきたスワイプ型のメトロカードの販売が昨年12月31日で終了し、券売機はデジタルのタップ決済システム、OMNY(オムニ)へ完全移行した。

OMNYでは、メトロカードのような30日間乗り放題パスはない。その代わり7日以内に12回有料で乗車すると13回目から無料となる(注:同じ7日内に限る。ただしオムニカードやクレジットカードなど、支払いメソッドをミックスしないこと)。

旅行者にとってOMNYが便利なのは、メトロカードのように事前に買う必要がないこと。クレジットカードさえあれば、それを乗車時にタップするだけで地下鉄やバスが利用できる。

バスの車内でのディスプレイに表示されたメトロカード終了の告知。メトロカードが2025年12月31日に終了することを示し、タップして乗車するよう促している。
メトロカードの販売は終了したが、残高のあるメトロカードは今年6月まで引き続き利用可。(c) Kasumi Abe

地元メディアによると、メトロカードが最初に試験導入されたのは1993年で、販売開始が94年だったそうだ。

筆者が初めてニューヨークに来たのは1990年だが、当時地下鉄はトークンで乗車していた(当時いくらだったか覚えていないためChatGPTに聞いたら、1回の乗車券は1.15ドルだったようだ)。

2002年に筆者が移住した際はすでにメトローカードが主流だったように記憶している。ちなみに当時30日の乗り放題パスは確か60ドル代(63〜69?)だった。それが25年には132ドルまで引き上げられていた。

調べるとトークンは02年まであったようだ。この時もトークンからメトロカードへの完全移行になかなか時間を要し、使い慣れたトークンを利用し続けた人も少なくなったという。

そのうちメトロカードの利用で地下鉄とバス間の無料乗り換えサービスが始まったり、乗り放題パスの導入が始まると、メトロカードの利用がグッと増えた。

今回も2019年にOMNYがパイロット導入され、20年末までに市内の全地下鉄駅とバスに設置が完了していたが、未だにメトロカードにこだわる人々の姿があった。

Two ticket vending machines in a subway station, with prominent yellow signs indicating that they are being removed.
長年利用されたメトロカードマシーン(券売機)も引退。(c) Kasumi Abe

ここ数年、地下鉄の駅ではほかにも変化が見られる。

例えば転落防止用の柵がホームに設置され始めたこと。また相次ぐキセル乗車対策として、昨年は地下鉄の改札ゲートにガラスドア、鋭いスパイク付き金属板、パドル(突起)付きバーなど物理的な防御機能の設置が進められている。無賃乗車によるMTAの見積もり損失は2025年だけで約4億ドル(約625億円)の損害になるという。

前述の地元メディアおよびMTAのデータによれば、2025年の地下鉄の利用者の総数はその前年より7%増加し、13億人に達したという。インフレと運行コストの増加に伴った運賃の値上げだが、時刻表通りに到着しなかったり車内が汚いなど、利用者からは不満の声が上がっている。


オムニカードの使い方

クレジットカードもしくはクレカ登録のスマホなどを、地下鉄の改札口やバスの乗車時に読み取り端末にピッとあてるだけ。

このように当地ではますますキャッシュレス化が進んでいる。

アメリカの最新キャッシュレス事情。みんなどれで支払ってる?(mymo)

ヘッダーイメージ:NY市地下鉄のイメージ写真

Text and some photos by Kasumi Abe   安部かすみ  本記事の無断転載禁止

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