ニューヨーク五番街でリアル『ティファニーで朝食を』。オードリー・へプバーン気分で「The Blue Box Cafe」へ

これまでティファニーに朝食はなかった かの名女優、オードリー・ヘプバーン主演の映画『ティファニーで朝食を』に憧れ、ニューヨークの五番街にあるティファニーを訪れることを夢見た女子は世界中にいったいどのくらいいるだろうか? かく言う記者もあの映画に感化された一人で、初めてニューヨークを訪れたときは、もちろんティファニー前で記念写真を撮り、大満足したもの。 しかし、ティファニーでの朝食は映画(もとは小説)の中では架空の話であり、映画の中でオードリー・ヘプバーンは五番街に面した入り口横で、ショーウィンドウを眺めながらコーヒーカップ片手にペイストリーをほおばっている。店内ではこれまで、顧客サービスの一環としてドリンクを出してくれることはあっても、レストランやカフェのような飲食スペースは存在しなかった。 ティファニー初となるカフェ「ブルーボックスカフェ」が五番街にオープン ティファニー初となるカフェ「The Blue Box Cafe(ブルーボックスカフェ)」が五番街の旗艦店に昨年11月にオープンし、話題になったのは言うまでもない。文字通りティファニーで朝食を食べるという夢が叶えられることになったのだ。 カフェがある4階はティファニーのホーム用品やアクセサリーを販売するフロアで、カフェはその奥にある。カフェ内は壁、ソファ、いすなどのインテリアからお皿やカップなどの陶器にいたるまで、女子の永遠の憧れであるティファニーブルーが取り入れられている。 同店チーフ・アーティスティック・オフィサーのリード・クラッコフ氏は、「カフェを併設した実験的かつ体験型スペースで、新しいティファニーへのウィンドウ(窓、入り口という意)のような存在」だとコメントしている。 オープンから2ヵ月。「ブルーボックスカフェ」の評判やいかに? インテリアには、ティファニーのクラフトマンシップと伝統を反映したインダストリアルな ディテールが盛り込まれている。遊び心にあふれた意表を突くタッチが、ヘリンボーンマーブル(大理石)や アマゾナイトを使用したフロアと調和し、新しいホーム&アクセサリーコレクションのコンセプトである「日常のラグジュアリー」を反映。 ブルーボックスカフェの評判が気になったので調べてみた。アメリカの評価サイトYelp(イェルプ)を見ると、「量が少ない」「料金が高い」などネガティブな意見がいくつか見受けられる一方で、「食べ物がおいしい」「大満足」という意見も多い。 もっとリアルな声を聞きたいと、実際にカフェに行った人に話を聞いてみた。 UCLA大学を卒業したばかりで現在ロサンゼルスで女優をしているローレン・ヘニングさんは、「アンリアルな(夢みたい、信じられない)空間だった」と一言。 ローレンさんは、アボカドトーストや季節のフルーツつきのヌッテラのクロワッサン朝食(コーヒーか紅茶つき、29ドル)をオーダーしたそう。笑顔や丁寧さが無料の日本のような上質サービスがほぼ皆無だと言われるニューヨークのサービス業だが、「スタッフはとても親切でサービスもキビキビしていたし、言うことなし。使われている陶器はすべてティファニー製で美しく、盛り付けもお見事。カフェから見える五番街の景色も最高だった」と、体験を熱く語ってくれた。最後に「オードリー・ヘプバーンの大ファンの人は、絶対に気にいるハズ」と太鼓判を押した。(写真はローレンさんのインスタグラムで確認できる。@lauhen) また、マンハッタン在住の女性(匿名希望)も、ここで憧れの朝食を体験した一人。オーダーしたのは、トリュフ卵つきのクロワッサン朝食(コーヒーか紅茶つき、29ドル)で、感想を聞くと、「フードの量は確かに少なかったけど味はおいしかった。また私はもともと紅茶派ではないけど、紅茶もおいしかったし満足よ」とのこと。また、「インテリアが息を呑むほどすばらしく、それだけでもお金を払う価値はあると思ったわ。また朝ごはんを食べに行きたい」と絶賛した。 インスタ女子殺到で、予約が最も困難 日本同様、ここニューヨークでも「インスタ映え」するものがSNSで盛んだ。まぎれもなくブルーボックスカフェも、世界中のインスタ女子が今一番殺到している場所であろう。 予約は30日前の午前9時から、ウェブサイト上で受け付けている。オープンから2ヵ月経った今も、世界中から予約が殺到し、シートはすぐ埋まり、なかなか取りにくい状況だ。ただし、空きができるとお知らせしてくれる機能もあるので、ティファニーで朝食を体験したかったら、粘り強くチャレンジしてみて! (文:安部かすみ fromニューヨーク) ■店舗情報 The Blue Box Cafe (ブルーボックスカフェ) 世界の素敵な暮らしをお届け。「Global Lifestyle」 (All text by Kasumi Abe) ■取材国:アメリカ 安部かすみ(あべ・かすみ) 2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。 HP Global Press Blog Twitter TSUTAYA T-SITE(2018.1.10)ニューヨーク五番街でリアル『ティファニーで朝食を』。オードリー・へプバーン気分で「The Blue Box Cafe」へより転載(無断転載禁止) ウェブサイトのコピー

ブルックリン名物「スモーガスバーグ大阪」開催! 【創業者インタビュー】

ニューヨークの週末の昼下がり、香ばしいグリルの香りに誘われて辿りつくのは── 「Smorgasburg(スモーガスバーグ)」。ニューヨーク・ブルックリンの公園や広場、空き地などを利用した屋外フードマーケットだ。地元ブルックリンはもとより全米、世界中からも人々が訪れる、アメリカ最大規模の食の青空屋台市場として2011年にスタート。以来「週末のお楽しみ」として人々に親しまれてきた。 そんな週末の定番イベント、スモーガスバーグがブルックリンでのスタートから6年、いよいよ今秋、大阪に上陸することが決まった。 「Smorgasburg(スモーガスバーグ)」とは? 時期によって参加する店(ベンダー)のラインナップは違うが、平均100店前後が参加し、食の競演が繰り広げられる。BBQ、ハンバーガー、ホットドッグ、ロブスターロールなどアメリカンフードから、フィリピンやタイ、中国など世界各地の軽食もそろう。中にはたこ焼き、お好み焼き、焼き鳥、おにぎり、味噌汁、ラーメンなどといった、日本の軽食を見かけることも。屋外で食べるとどんどん食が進んで、あれもこれも食べたくなる。 また、ベンダー側にとってこのイベントは、新メニューを試験的に出して客のリアクションを知ることができるポップアップ的なショーケースとしての意味合いも大きい。スモーガスバーグからスタートし、実店舗を持つまでになった店は数多い。 10月27日(金)~29日(日)大阪で開催。その理由は? 2017年10月27(金)・28(土)・29日(日)、大阪で開催されるにあたり、共同創業者のエリック・デンビー氏に、日本進出のきっかけやイベント開催に向けての抱負を聞いてみた。 ── 大阪でスタートさせるきっかけになったのは? 3年前に長年の友人ハリー・ローズンブラム(料理学校、Brooklyn Kitchenの共同オーナー)が、大阪で貿易関係やマーケティングの仕事をしているユウコ・スズキを紹介してくれたんだ。みんなでマンハッタンでラーメンをすすりながら、大阪とブルックリンのベンダーを交換できたらいいねという話になった。大阪とブルックリンは共通点が結構あるからね。例えば両都市とも、歴史的に食べ物がおいしい街だし、マンハッタンや東京とは違う「第2の都市」として異彩を放つ存在だし、両市ともアントレプレナーががんばっている街でもあるからね。 その後ユウコが阪急電鉄を紹介してくれて、今年の3月、阪急電鉄を訪問する機会に恵まれた。企画をプレゼンテーションしたところ、スモーガスバーグに興味を持ってくれて、ぜひ大阪でやりましょう!となったんだ。 ── スモーガスバーグ大阪に期待していることは? 大阪のすばらしい食文化のショーケースになり、スモーガスを披露するめでたい場になるだろう。才能あるシェフが作り上げた特別なフードにたくさん出合えるはずだ。そしてブルックリンの食ベンダーも参加するから、海を超えて彼らのスキルをどう日本のみんなに披露できるか、僕も楽しみにしている。たくさんのハッピーな笑顔が溢れるイベントになるのは間違いないよ。(SNSも)食べ物の絵文字で溢れるだろうね(笑)。 ── 次の展開としてほかの都市への出店の可能性は? 大阪のイベントがうまくいったら、もちろん今後も日本で継続していきたいと思っているよ。ただ2018年いっぱいは、大阪での開催にフォーカスしていきたいと思っている。 ── 日本での開催を楽しみにしている読者にメッセージを。 スモーガスバーグ初の国外開催を、大阪というすばらしい食文化と歴史を持つ街で開催でき、とてもうれしく思っている。今年3月に大阪を訪問した際、たくさん美味しいものを食べ、人々から心の温まるすばらしいおもてなしを受けた。ブルックリン同様、大阪でも人々に楽しんでもらえるイベントになればうれしい。 日本初のスモーガスバーグの開催は、2017年10月27日(金)~29日(日)の11:00~22:00、大阪市北区、阪急・中津の高架下にて。入場無料。 (写真・文:安部かすみ fromニューヨーク) ■開催情報 「スモーガスバーグ大阪」 開催日/2017年10月27日(金)~29日(日) 開催時間/11:00~22:00 会場名/阪急中津(梅田方) 高架下区画 Smorgasburg 世界の素敵な暮らしをお届け。『Global Lifestyle』 ■取材国・都市:アメリカ・ニューヨーク 安部かすみ(あべ・かすみ) 2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。 HP Global Press Blog Twitter   TSUTAYA T-SITE(2017.10.13)「ブルックリン名物「スモーガスバーグ大阪」10月開催! 創業者インタビュー」より転載(無断転載禁止)ウェブサイトのコピー    

食のトレンドがNYブルックリンに集合。「Taste Talks Brooklyn」レポート

ニューヨークのフードトレンドが一目でわかる食のフェスティバル「Taste Talks Brooklyn(テイスト・トークス・ブルックリン)」が、2017年9月8日~10日、トレンドの発信地、ブルックリンのウィリアムズバーグ各所で行われた。 NY中の食通たちの注目を集めたイベント「Taste Talks Brooklyn」 3日間にわたって食のエクスポ、授賞式、ワークショップ、パネルディスカッション、テースティングイベントなどが開催。いずれも今注目のレストランやシェフが続々参加するとあり、どの会場も食通や飲食関係者、ブロガー、インスタグラマーなどで賑わった。 中でももっとも注目が集まったのは、最終日の屋外で人気レストラン12店がブースを出す「オールスター・クックアウト」だった。 参加者はブースごとに、一口サイズの小皿料理をテースティングした。ここでは特に、世界の飲食業界で急先鋒になっている北欧料理のニューカマーであり、ミシュランスターがプロデュースするブルックリンの人気店「Noman(ノーマン)」が食通から注目されていた。 また、「旬、地産地消、もったない」を同地で実践する日本人シェフ、ユウジ・ハラグチ氏による日本食店「Okonomi(オコノミ)」も出店。どのブースも長蛇の列ができるほど大盛況だった。 エクスポでは食の未来を予感させる展示も また、前日に開催された、次世代の食文化の行く末を探る「フューチャーフード・エスクポ」も多くの来場者で賑わった。会場となったデザインホテルのウィリアムズバーグホテルに飲食メーカーや食のスタートアップが集まり、自慢の自社商品を競い合った。 中でも、グリーンコーヒーと呼ばれる、ローストする前のピュアなコーヒー豆で作られた新しいタイプのコーヒー飲料「Sunup(サンナップ)」や、お茶会社の「teapigs(ティーピッグス)」によって開発されたオーガニックの抹茶商品、そしてここ数年スーパーフードとして大注目されているインセクト(昆虫)を使った各種商品などに人気が集まった。 どの会場でも、アメリカでひと昔前まで主流だった「量が多い」「大味」「甘ったるい」とは真逆の、「上品な小皿料理」「繊細な味」「甘さ控えめ」路線だった。健康を気づかったものが、さらに今後もニューヨークの食の主流になっていくことを感じさせるイベントとなった。 「Taste Talks Brooklyn」の写真をもっと見る Taste Talks Brooklyn (文・写真:安部かすみ fromニューヨーク) 世界の素敵な暮らしをお届け。『Global Lifestyle』 ■取材国・都市:アメリカ・ニューヨーク 安部かすみ(あべ・かすみ) 2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。 HP Global Press Blog Twitter TSUTAYA T-SITE(2017.10.1)「食のトレンドがNYブルックリンに集合。「Taste Talks Brooklyn」レポート」より転載(無断転載禁止)ウェブサイトのコピー

NYであの和菓子が注目の的に。高級避暑地ハンプトンのハイエンドな食の祭典「Chefs & Champagne」(2017)

リッチなニューヨーカーにとっての避暑地、ハンプトン。マンハッタンから車で3時間ほどの場所で、真っ白な砂浜が広がる自然に恵まれた高級ビーチリゾートだ。ここに別荘を持つセレブも多く、人混みのマンハッタンを逃れこの地でゆっくりするのは、お金持ちの夏休みの定番。 毎年この時期、ハンプトンで夏を過ごすセレブたちがおしゃれをして、Wölffer Estate Vineyard(ウォルファー・エステート・ヴィンヤード)というワイナリーに集まる。食の屋外イベント「Chefs & Champagne(シェフズ&シャンペン)」があるからだ。 食の祭典「Chefs & Champagne」へ日本の和菓子が参戦 今年は7月29日に開かれ、会場では40もの飲食ブースが出店。来場者はシャンペンやワインを片手に小皿料理を優雅に楽しんだ。毎年、上品な1口サイズのアペタイザーは創作料理が主流だが、その中でもひときわ異彩を放っていたのは日本の和菓子だった。 日本から参加したのは、うなぎパイで知られる春華堂の新ブランド「五穀屋」(ごこくや)。和菓子の魅力を異なる切り口でニューヨーカーに紹介したいと、ニューヨークまでやって来たという。 当地で和菓子というとまず思い浮かぶのは、マンハッタンのマジソン街に店を構える源吉兆庵だろう。日本好きな一部のニューヨーカーの間ではこの店は定番人気だし、庶民路線の柿の種やのり巻きあられ、わさび味の豆菓子なども、だいたいどこのスーパーやデリでも手に入るようになった。…と書けば、ニューヨークで和菓子がすっかり定着しているように聞こえるかもしれないが、やはり大多数の人は知らない(もしくは口にしたことがない)のが実情だろう。 この日パーティーを訪れた人々に、(おそらくはじめて目にする)日本の和菓子はどのように映ったのだろうか? 食のアカデミー賞、JBFが主催 Chefs & Champagneの説明からしよう。主催は「James Beard Foundation」(ジェームズ・ビアード財団、以下JBF)。数々の功績を残した料理人ジェームズ・ビアードの名を冠した由緒ある団体で、そこからの受賞は、料理界のアカデミー賞とも言われるほど権威があり、レストラン業界で知らない人はいない。 そのJBFが声がけした40人のシェフ(そのほとんどがJBF受賞歴あり)がボランティアで集まり、それぞれ食のブースを設けるというもの。入場料は一般275ドル、会員は200ドル、VIPは375ドルとまさに料金も“一流”だが、実力派シェフによる創作料理を気軽にテースティングできるとあり、毎年来場者で満員になるほどの盛況ぶり。グレートギャッツビーよろしく、老若男女誰もが全身着飾っている様子からも、このパーティーをいかに楽しみにしていたかがうかがい知れる。 和菓子を体験したニューヨーカーの反応は? 五穀屋がこのパーティーで用意したのは、同社の商品である「よつわり」という、もなかの皮を使ったアミューズ2品「焼きトウモロコシとローズマリー、醤油のフリーズドライ」「味噌ピーナッツと水窪のアワ、ミントの香り」。監修者として参加したジャンジョルジュ東京の米澤文雄シェフが創作した限定スィーツで、どちらも甘さ控えめでサクッと食べやすい。 五穀屋のブースは、会場入り口近くと恵まれた場所だったのと、スタッフが涼しげな浴衣姿だったため、来場者の目に止まるのに時間はかからなかった。どの人も初めて目にする和菓子に、「これなに?」と覗き込むように興味を示す。スタッフが説明しながら差し出すもなかに戸惑いを見せる人はおらず、どの人もためらいなく「パクッ」。どの来場者からも、絶賛の声があがった。 手巻きスパイシーツナも大人気 参加シェフはすべて実力派とあり、どのブースも人垣ができていた。その中でもほかに特筆すべきは、マンハッタンの高級創作ジャパニーズ、Zuma(ズマ)だ。 Zumaでは、西京味噌味のバゲットに和牛タルタルのトリュフ添えと、天かすつきスパイシーツナ手巻きを提供。スパイシーツナと言えば、ニューヨークではどの日本食レストランでも大人気メニューで、この日のパーティーでも開始後1時間半ほどで在庫切れするほどだった。五穀屋のもなかといいZumaの手巻き寿司といい、アメリカ人の日本食への関心を改めて身近に感じた。 次回もし、五穀屋の親元である春華堂がパーティーに参加する機会があるとすれば、日本が誇るべき傑作和菓子、うなぎパイもぜひ出展してほしい。今年以上のリアクションを見せるニューヨーカーの笑顔が浮かんでくる。 (文:安部かすみ fromニューヨーク) ■店舗詳細 Chefs & Champagne 五穀屋 Zuma ■取材国:アメリカ 安部かすみ(あべ・かすみ) 2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。 HP Global Press Blog Twitter TSUTAYA T-SITE(2017.8.13)NYであの和菓子が注目の的に。高級避暑地ハンプトンのハイエンドな食の祭典「Chefs & Champagne」より転載(無断転載禁止) ウェブサイトのコピー

“世界のベストレストラン50”の頂点がNYにファストカジュアル店をオープン。話題の「メイドナイス(Made Nice)」って?

先日、とあるニューヨークの高級レストランが2017年度の世界一に選ばれた。世界のトップレストランを決める毎年恒例の「World’s 50 Best Restaurants」で栄えある1位に選ばれたのは、マンハッタンのノマドエリアにある高級レストラン「イレブン・マディソン・パーク(Eleven Madison Park Restaurant)」である。 世界一のレストランがハイエンドの次に目指したもの さすがは世界最高峰。お値段も一流クラスで、テースティングメニューは1人295ドル(税別、チップ込み)。旅行中はいろんなことに挑戦してみたい気分になるから、ハイソサエティーなニューヨーカーに混じるのもよい経験だろう。しかし、食事のみで300ドル越えとなると、なかなか簡単に踏み切れるものではない。 しかし!諦めることなかれ。2017年4月、姉妹店のファストカジュアル・ダイニング店がオープンしたのだ。お店の名前は「メイドナイス(Made Nice)」。 この店はオープンキッチン・スタイルで、商品をカウンター越しに受け取るシステム。テーブル席もあるので店内でも食べられるし、トゥーゴー(持ち帰り)もできる。特筆すべきは、イレブン・マディソン・パークと同じ食材とテクニックで作った良質のものを、ニューヨークでは破格の10ドル代で楽しめるということだ。 また、ファストフード店ではなく「ファストカジュアル店」なのもミソ。ニューヨークのファストフードは、おいしくない、早くない、健康によくない、それほど安くない……など悪名高く、一部の層で不人気になりつつあるが、そこで誕生しているのが、おいしくてスピーディー、リーズナブルで健康にも良い、メイドナイスのようなファストカジュアル店だ。トレンドとして近年、ニューヨークで注目されている。 高級食材のカウンター販売で高いコスパが実現 ランチメニューの人気ナンバー1は、ハンガーステーキとブロッコリーの「Khao Salad」(15ドル)。また、マネージャーのカークさんの一押しは、蒸し煮したチキンとインド系のバスマティライスの「Chicken Rice」(14ドル)や、カリフラワー、豆腐、クスクスの「Curry Cauliflower」(11ドル)。 特に「Curry Cauliflower」は、イレブン・マディソン・パークで6年間にもわたって人気のあるメニューと“ほぼ同じ”内容らしい。試してみたが、おこげがほんのり香るカリフラワーはほどよくジューシーで、クスクスと一緒にミッスクされているココナッツやレモングラス、クレソン、アーモンド、グレープなどとの相性もバッチリだった。 ランチメニューは常時9種類そろっている。季節の素材を使うため、シーズンごとに変化し、いつ行っても週に何度通っても飽きない工夫がされている。また、午後5時以降はディナーメニュー(22ドル)もプラスオン。ブルックリン産の地ビールやニューヨーク州産のローカルワインは、昼夜共にあり。この夏ニューヨークを訪れることがあれば、ここはもうマストでしょう! Made Nice Eleven Madison Park (文・写真:安部かすみ fromニューヨーク) ■取材国:アメリカ 安部かすみ(あべ・かすみ) 2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。 HP Global Press Blog Twitter TSUTAYA T-SITE(2017.6.10)「“世界のベストレストラン50”の頂点がNYにファストカジュアル店をオープン。話題の「メイドナイス(Made Nice)」って?」より転載(無断転載禁止) ウェブサイトのコピー

NY人気店「ベンジャミンステーキ」が六本木に6月30日オープン。味や雰囲気はどうなる?【現地レポート】

ニューヨークの人気ステーキハウス「ベンジャミンステーキ」が、2017年6月30日(金)に日本第1号店となる「ベンジャミンステーキハウス六本木」店をオープンする。 現地ライターも太鼓判。NYの人気ステーキハウス「ベンジャミンステーキ」とは ニューヨーク店の共同創業者は、ブルックリンの老舗ステーキハウス「ピータールーガー」でマネージャーとして10年の経験を積み、義理の兄弟および同店で20年間シェフをしていた同僚らと共に、2006年、自分たちの店「ベンジャミン」をマンハッタンにオープン。 現在はニューヨークエリアに、全3店舗展開している。 安定した味とボリューム、上質のサービスを誇り、オープン以来、連日のように周辺のビジネスマンや観光客らで満席になるなど大盛況。2014年には安倍首相もニューヨーク訪問の際、この店で食事をしている。 筆者もビジネス関連で個人的によく利用する店だが、どんなクライアントを連れて行っても食事を楽しんでもらえる、誰に紹介しても恥ずかしくない店の一つだ。 海外初進出。NYの味と雰囲気そのままに 海外初進出となるベンジャミン六本木店は、ニューヨーク本店そのままの味と雰囲気を楽しんでもらえるように、まったく同じメニューを提供する。 サーロインステーキ(9,000円)やリブアイステーキ(11,000円)、フィレミニョン(9,000円)なども見逃せないが、初回はまずいわゆるTボーンステーキと言われる「ポーターハウス」から試してみてはいかがだろう?(2人前16,000円、3人前24,000円、4人前32,000円)。 熱々の大皿でサーブされるポーターハウスは、骨を挟んでサーロインとテンダーロイン(フィレ)の2つの味が楽しめる。ボリュームがあるので、3人で行った場合でも2人前(ポーターハウス・フォー・トゥー)の注文で十分なはず。 ステーキハウスの楽しみ方は個々でさまざま。最初はおしゃれにマティーニグラスを傾けるもよし、シーフードやベーコンなどからスタートするもよし、いきなりステーキと赤ワインを注文するもよし、とにかくお堅いルールなどはいっさいない。 先述のように、特にマンハッタンのビジネス街にあるステーキハウスは接待や同僚との食事会、記念日などによく利用されているが、皆どの人もワイワイガヤガヤとカジュアルに楽しんでいる様子がうかがえる。 ステーキハウス=格式高い、と身構えず、ニューヨーカーのように気取らずに食事を楽しんでみよう。 予約受付は2017年6月5日(月)より。 ■店舗詳細 Benjamin Tokyo Benjamin New York (文:安部かすみ fromニューヨーク) ■取材国:アメリカ 安部かすみ(あべ・かすみ) 2002年に渡米し、在ニューヨークの新聞社でのシニアエディター職を経て、2014年からフリーの編集者、ライターに。ニューヨークから食やエンタメ、テック系などのトレンドを発信中。編集者歴は日米で20年。 HP Global Press Blog Twitter TSUTAYA T-SITE(2017.6.1)「NY人気店「ベンジャミンステーキ」が六本木に6月30日オープン。味や雰囲気はどうなる?【現地レポート】」より転載(無断転載禁止) ウェブサイトのコピー

【世界から】店員がいないファストフ ード店。 アメリカで進む無人化 (ニューヨーク)

[Dec 2017 Updated] 日本では昔から、田舎に行くと野菜や花の無人店 をよく見かけたもの。全国津々浦々どこにでもある 自動販売機も、無人販売所といえばそうだ。アメリカでも一昔前から無人販売が生活に根付いており、 スーパーやドラッグストアなどにあるセルフレジは その代表だろう。 近年のITの発達とともに、シアトルでは無人コンビニ「Amazon Go」がもうすぐオープン予定で、人々の関心を集めている。そしてニ ューヨークでは、昨年末から今年初めにかけて、2軒 の無人ファストフード店がオープンし、話題だ。 ▽健康と環境に配慮 無人ファストフード店は「eatsa」(イーツァ)という。同店は2015年、第1号店がサンフランシスコに オープンするやいなや「未来のレストラン」として 脚光を浴び、今もにぎわっている。 現在は西海岸と東海岸で7店舗を展開中だ。健康志 向が高まる中、ここはファストフード店にして、キ ヌア(南米原産の雑穀)とたっぷりの野菜を使った サラダボウルを提供し、コンポスト用の容器を利用 するなど、健康と環境に配慮していることも注目さ れている。 ▽自分でカスタマイズ 人がいなくてどうやって購入できるのかという疑問が湧くだろう。 注文の仕方はいたって簡単だ。オーダースクリーンでまずクレジットカードをスワイプし、 スクリーンを見ながら、キヌアや青物、ソースの種類を選んでいく。 食材は全部で78種類あるのでどれにしようか迷ってしまうかもしれない。選ぶのが面倒な人のために、固定メニューも8種類用意されている(それぞれにカロリーやタンパク質、糖質、脂質などの栄養素表示付き)。 最後に「オーダー完了」をセレクトすると、2~3分で奥の棚にオーダーしたものが入れられ る。自分の名前が表示された扉を2回軽くたたくと扉が開き、商品が受け取れる仕組みだ。 ちなみに「無人店」と言えども、全く店員がいないわけではない。オーダーに手間取ったり、どれを注文するか迷っている客がいると、店員が出てきて気軽にアドバイスしてくれる。 調理場を見ることはできないが、調理しているのはロボットではなく、人間だそうだ。 ボウルの料金はすべて6.95ドル(1ドル112円計算で、約778円)。ニューヨークのサラダバー では平均10~12ドル(約1120~1344円)ほどするので、6.95ドルはかなりお得な値段設定とな っている。 ▽味も申し分なし 無人化によるメリットはいくつかある。まず店側のメリットとして、人件費を削減できるの は大きな要素だろう。またオーダーした内容から顧客データが取れ、マーケティングの分析に も使えるというのは容易に予想がつく。 顧客側のメリットとしては、誰とも話したくない気分の時などに煩わされることなくさっと 買えたり、ランチタイムでも長蛇の列に並ぶことなくスピーディーに買えたりするということ だろう。 実際に食べてみたが、新鮮でボリュームもたっぷり、味も申し分なかった。「味よし」「プ ライスよし」「スピードよし」、さらに「健康によし」「環境によし」という五拍子で、人気 は今後も続いていきそうだ。 ▽デリバリーも アメリカの無人化といえばもう一つ。アマゾンをはじめとするドローン配達サービスが世界 で注目される中、1月にStarship(スターシップ)社が、歩道を移動するロボットを使ったデリ バリーサービスをシリコンバレーとワシントンDCでも開始した。 同社は「ドローンより安全」と胸を張っており、これらのサービスも、配送業者やメッセンジャーらに取って代わるものになるのか、地元では熱い視線を浴びている。(ニューヨーク在 住ジャーナリスト、安部かすみ=共同通信特約) 最新情報アップデート eatsaニューヨーク店ほか全米5店舗は2017年秋に閉店し、サンフランシスコ2店のみの営業となっている。同社は、「レストラン事業を縮小させ、今後はこの無人というテクノロジー・プラットフォームを全米展開中のWow Baoレストランなど他社のために提供することに注力していく」と発表している。(2017年末現在) eatsaのウェブサイト Kyodo…

「醜い農産物」を救え? アメリカ全土が本気で取り組む食プロジェクトとは

    「Ugly Produce. Delivered.(醜い農産物。配達されます)」   アメリカ西海岸を拠点とするデリバリー系スタートアップ「Imperfect Produce」「Imperfect Produce」(インパーフェクト・プロデュース)のウェブサイトを開くと、このメッセージがまず目に飛び込んでくる。   スタートアップが大型スーパーと提携し、醜い農産物を救う 何ごとにおいても醜いものを好む人は世の中そんなに多くないだろうから、このスタートアップが誕生した背景を知らない人には、なかなか衝撃的なキャッチコピーだろう。 インパーフェクト・プロデュースのサービスは“Ugly”(見た目の悪い)野菜やフルーツをリーズナブルな価格でデリバリーすること。もちろん形の悪い野菜やフルーツでも、言わずもがな味や栄養面で何ら問題ないが、一般市場では売り物にならないため農場で廃棄されているのが現状だ。   例えばアメリカの食品廃棄に関するあるリサーチ発表では、全米における食品の年間廃棄量は約30万パウンド(13万6,077キログラム)、所帯ごとの平均食品廃棄量は年間で640ドル分にも上るらしい。これは1970年代と比べると1.5倍も増えており、何らかの対策を講じなければ今後さらに廃棄量が増えていくことが懸念されている。 この問題に目をつけたのが、このインパーフェクト・プロデュースだった。彼らは、自然食品を中心にセレクト販売する全米展開の大型スーパー、Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)とパートナーシップを組み、4月下旬から見た目の悪い野菜やフルーツ(オーガニック含む)を販売すると発表した。現在は北カリフォルニアだけの取り組みだが、今後は全米展開も視野に入れられている。       食品廃棄問題、アメリカ東海岸の取り組み 食品廃棄問題に取り組んでいるのは、何もアメリカ西海岸の話だけではない。 東海岸のメリーランド州に本社を置く「Hungry Harvest」も、食品廃棄を減らすことをミッションに掲げたデリバリー系のスタートアップだ。 2014年創業で、すでに600世帯が利用している。同社の発表によれば計50万パウンド(22万6,796キログラム)の食品を廃棄せずに有効活用したとしている。そして、このスタートアップにはもう一つ特徴がある。 同社は顧客を「ヒーロー」と呼んでおり、ヒーローからのオーダー1箱ごとに契約農場を通して、新鮮な野菜やフルーツをフードバンクや教会、低所得者層らに無料で提供している。 同社の発表では全米の生活困窮者は5000万人で、これまでに寄付された野菜やフルーツは18万5,000パウンド(8万3,914キログラム)。そして今年1月、同社のCEO、エヴァン・ラッツさんがABC局のリアリティーショー『Shark Tank』に出演し、同社が希望していた投資額の倍である10万ドル(約1千万円弱)の投資を受けたことでも話題になった。   人気のテレビ番組が彼らの活動をフィーチャーし投資を決めたことから、この取り組みも今後さらに広がっていくことは容易に予想される。   「廃棄ゼロ」を取り組むレストランも さて、ニューヨークでは前述のデリバリーサービスとはまた違うユニークな店が注目されている。 昨年9月にブルックリンにオープンしたレストラン「Saucy by Nature 」(ソース・バイ・ネイチャー)」。地元の農家でとれたオーガニックの食材を出すFarm-to-tableの店で、「Zero Waste(廃棄ゼロ)」をスローガンに掲げている。 もともとオーナーのパシェミック・アドルフさんは結婚式やイベントなどで料理を提供するケータリング会社を経営していた。しかし、店をやっているとどうしても食材が残ってしまう。パシェミックさんが頭を抱えて考えた結果、あるアイデアが浮かんだ。   「残った食材を活かすために、レストランも開こう」。 それがこのSaucy by Natureだった。   例えば、ケータリングで余ったレタスをレストランではハンバーガーやサンドイッチなどに使うといった具合に、両店でうまく食材を使い切る工夫をしている。そしてそれでも余ってしまった食材は……? これはフードバンクに寄付しているそうなので、実質的にZero Waste(廃棄ゼロ)を実行しているレストランだ。   食品を救済するためならごみ集めツアー 食品廃棄に関する記事ということで、最後にもう一つ、私のニューヨークでの経験をつけ加えておきたい。 皆さんはFreegan(フリーガン)という言葉を聞いたことがあるだろうか? スーパーから廃棄された賞味期限が切れたばかりの(まだ食べられる)食べ物を、ゴミ山の中から拾う活動をしている団体だ。 このTrash Tour(ごみ集めツアー)は定期的に開催されており、私は10年ぐらい前に取材で参加したことがあるのだが、いろんな意味で予想を遥かに越えた体験だった。…