NY地下鉄で黒人男性の首を絞め殺した白人の元海兵隊員に無罪評決(まとめ)

2023年5月1日、ニューヨーク市内の地下鉄車両内で迷惑行為をしていた黒人男性(ジョーダン・ニーリーさん)がその場に居合わせた白人男性(ダニエル・ペニー被告)に首を圧迫されて殺されました。

この事件についてマンハッタン地区刑事裁判所は9日、ペニー被告に無罪評決を下しました。

アメリカではジョージ・フロイドさんのように、警察など権力を持つ立場の白人が丸腰の黒人を殺害する事件がたびたび起こっていて、人種差別問題と共に議論の俎上に載ります。

ニーリーさんは弱い立場のホームレス、ペニー被告は戦地で通じる特殊訓練を受けた海兵隊の退役軍人ということで、裁判の行方が注目されていました。

(中略)列車内の動画には、ペニー被告がニーリー氏の首を2分55秒にわたって押さえている様子が映っている。

検察は、被告はニーリー氏が動かなくなった後も押さえ続けたとしている。
出典:BBC NEWS JAPAN 配信日 2023/6/29(木)

ペニー容疑者の代理人弁護士は5日、「ペリー氏の行動は自身や他の乗客を守るための正当防衛」で「ニーリー氏に害を与えるつもりはなく、彼の死を予見できなかった」とする声明を発表した。
出典:HUFFPOST 配信日 2023/5/12(金)

検察は、被告が乗客の避難後も首を絞め続け「やり過ぎだった」と強調。弁護側はニーリーさんが周囲に危害を加える恐れがあり、被告が命がけで乗客を守ったと訴えた。
出典:東京新聞 2024/12/10(火)

無罪評決が読み上げられると、法廷では拍手が起こった。(中略)被害者の父親は、周囲に聞こえるほどの音量で悪態を口にし、法廷の外へ移動させられた。
出典:cnn.co.jp 配信日 2024/12/10(火)

エキスパートの補足・見解

ペニー被告の無罪評決後、その判断に納得がいかない人々が裁判所前で抗議し、次々に拘留される騒ぎとなりました。

亡くなったニーリーさんは薬物乱用や暴行罪など数々の逮捕歴があり、事件があった日も電車内で大声で「自分は死んでもいい」などと言いながらほかの乗客を脅したとされています。それを止めに入ったのがペニー被告でした。

一方、ペニー被告がニーリーさんに加えたのはチョークホールドと呼ばれるもので、ニューヨーク州では警官であっても禁じられるほど大変危険な技です。

ペニー被告は有罪となった場合、第2級過失致死の罪で最長15年の懲役刑を受ける可能性がありましたが、陪審員によりペニー被告の行動が正当ではなかったという合理的な証拠がないと判断されたと地元メディアは報じています。

それでもニーリー氏の死はあってはならない悲劇だったと言えます。社会から阻害されているもっとも弱い立場の市民に対して、行政の政策が不十分であることを浮き彫りにした事件だったと言えるのではないでしょうか。

Curated by Kasumi Abe(NY地下鉄で黒人男性の首を絞め殺した白人の元海兵隊員に無罪評決  #専門家のまとめより一部転載)本記事の無断転載禁止


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