Category: Art & Culture
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バカラグラスと茶の湯。真夏のNY、和の隠れ家の特別茶会で涼む
17日、マンハッタンのフラットアイアン地区にある、知る人ぞ知る隠れ家的なリトル日本、グローバス和室で特別な茶会が開かれた。
「バイデン家の歴史は悲劇」大統領のお騒がせ次男と複雑な家庭環境、前妻の告白本で再燃
脱税やマネーロンダリング容疑など、何かとお騒がせなバイデン大統領の次男、ハンター・バイデン氏。 14日、前妻のキャスリーン・ブール(Kathleen Buhle)氏がハンター氏との泥沼の結婚生活を綴った『If We Break: A Memoir of Marriage, Addiction, and Healing』を上梓し、バイデン一家にまた注目が集まっている。 ブール氏はまた今週、朝の番組に複数回出演し、24年間にわたる結婚生活、ハンター氏の薬物依存や不倫問題、離婚申請から1年も経たないうちに見つかった自身のステージ3の大腸癌(がん)のことなど、激動の半生についても告白している。 複数の報道によると、ブール氏は23歳だった1992年、オレゴン州のイエズス会ボランティア隊で働いていた時に、同い年のハンター氏と出会った。翌年妊娠がわかり結婚し、3人の娘を育て上げた。 複雑なバイデンファミリー。「一家の歴史は悲劇と喪失」と主要紙 回顧録『If We Break~』に関する報道やインタビューの情報をまとめると、結婚から11年経った2003年、ブール氏はハンター氏から、夫妻で背負っているという税金の支払い義務について告白され、それ以降ハンター氏の飲酒量が増えたという。リハビリ施設に通い薬物依存と闘ってきたが、15年に仲の良かった兄のボー氏が脳腫瘍で亡くなると、再び薬物に手を出し依存がエスカレートしていった。クラックパイプが自宅で見つかるようになったり、複数の女性との不貞行為が明るみに出たりなどし、それらが追い風となって2人は17年に離婚に至った。 ブール氏の回顧録には、ハンター氏と不倫関係になったハリー・バイデン氏のことも綴られている。 ハリー氏とは、バイデン大統領の亡くなった長男、ボー・バイデン氏の未亡人で、ハンター氏にとっては義理の姉、娘たちにとって叔母にあたる人物だ。この秘めた2人の関係について、当時ブール氏は娘たちからの告白で知ったという。 ハンター氏は結局ハリー氏とも別れ、19年に17歳年下のメリッサ・コーヘン氏と、出会って6日後に結婚し、翌年息子が誕生している(子の名は、亡き兄を継承したボー・バイデン・ジュニア)。 写真を見る 今年4月、2歳の息子ボー・ジュニアを抱えるハンター・バイデン氏。 ジョー・バイデン氏が副大統領だった2009年、夫のハンター氏と腕を組んで歩くキャスリーン・ブール(当時はキャスリーン・バイデン)氏。 ハンター氏の兄、故ボー・バイデン氏と妻のハリー・バイデン氏(2011年)。 ほかにもハンター氏のこれまでの不可解な言動として、ホテルの一室で裸で銃の引き金に指をかけている動画や、クラック・コカインとされるものを吸っている写真もメディアに公開されてきた。これらについて朝の番組で「自分の知っている元夫の姿か?」と聞かれたブール氏は「いいえ、まったく」と否定するも、「ドラッグ(問題)は酷かった」と打ち明けた。「彼は深刻なドラッグ中毒に苦しんでいた。悲痛なその姿は、私が結婚した彼ではなかった」。 アルコールを含む薬物への依存と言えば、長年バイデン一家の悩みの種だ。 08年、当時上院議員だったジョー・バイデン氏は、なぜ飲まないのか尋ねられ「私の家族にはもう十分にアルコール依存症がいるから」と答えている。ハンター氏自らも、昨年上梓した自らの回顧録『Beautiful Things』(21年)で、薬物依存との闘いについてオープンにした。 ハンター氏の奇行、そして薬物依存や金銭問題は、父ジョー・バイデン氏の20年の大統領選出馬の際、トランプ陣営の格好の餌食となった。投票日の2週間前になって、コンピュータ修理店で前年に回収されたハンター氏のラップトップの内容が、共和党員によって槍玉に挙げられた。 ハンター氏のウクライナのエネルギー会社「ブリスマ」関連やラップトップの内容などに対する連邦当局の捜査は今年に入って加速していると、ニューヨークタイムズなど主要メディアが報じたが、決定的な証拠が出るまでには至っていない。そんな中、多くの人が知りたいのは捜査に関わる内容なのだが、今回の回顧録にはほとんど肝心なことが書かれていない。 「この本はブール氏に収益をもたらすかもしれないし、アルコール依存症に悩む人にとって慰めになるかもしれないが、これは本当に大衆が読みたがっている本なのだろうか?」とワシントンポストは疑問を投げかけた。 また同紙は「バイデン一家の歴史は、とてつもないほどの悲劇と喪失によって特徴づけられている」と、改めて辛辣に指摘した。ハンター氏の母と妹は、彼が3歳、兄のボー氏が4歳のときに交通事故で亡くなっている。兄弟仲は良く、理解者のボー氏まで病気で亡くしたハンター氏。ブール氏は著書で「政治家としての父と兄の素晴らしい業績や成功は、ハンター氏に打撃を与えたのかもしれない」と分析。ハンター氏の胸の内は他人が知る由もないが、エリート一家に生まれ、さまざまな悲劇が人生で起こる中、ストレスに打ちのめされやすく、自分をうまく自重できない性格なのかもしれない。 そしてブール氏だが、彼女にとっては長年にわたって義理の父だった人、そして自分の娘の祖父でもある人物がこの国の大統領職に現在務いているという身だ。バイデン家とは今も家族行事で顔を合わせる関係で、今年11月19日にホワイトハウスで予定されている長女ナオミ(これもややこしいのだが、事故で亡くなったハンター氏の妹の名と同じ)の結婚式にも出席するという。そんな中、このような暴露本を出版し内部事情を告白したことは、イギリス王室版のメーガン・マークル氏を彷彿とさせる。 ブール氏はなぜそこまでして、今のタイミングで赤裸々な告白に至ったのだろうか? 執筆してきた過程の自身の心境は「カタルシス(溜まった感情が解放され、気持ちが浄化される状態)だった」と語っている。また執筆中に気づいた自分にとっての重要なことは「手放すこと、許すこと、それだけだ」とも語った。「(ハンター氏は)自分のしたことについて、悪いと思っているだろう。そんな気持ちのままこれからも生きていくのは大変だ。彼が良い気持ちになれるよう願っている。本当にそう思う」。同氏曰く「特別」だったというハンター氏との結婚生活。内情は依存問題に翻弄され続けてきたわけだが、タイトル通り、本にまとめることで完全に癒されたようだ。彼女には、このようにして恨みつらみを吹っ切る手段が必要だったのかもしれない。 関連記事 「臭い物に蓋」体質のリベラル系メディアが選挙までもみ消し大成功 – バイデン息子疑惑 バイデン暴露記事の拡散ブロックするツイッターに非難殺到 CEOは誤り認めたが・・・ Text by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人より一部転載)無断転載禁止
西洋で愛される日本のKimono ── メトロポリタン美術館で着物展(着物好きはボヘミアン・ラプソディのフレディだけじゃない)
2018年の大ヒット映画『ボヘミアン・ラプソディ』で、主役のフレディが着物をバスローブのように羽織っているシーンがある。日本人にとっては今でも印象に残っている1コマなのではないだろうか。 筆者にとってもあのシーンは印象的だった。イギリスが舞台の映画で主役がまさか着物姿で登場するなんて予想だにしなかったことで、突然映し出された着物(筆者には古典的な柄の長襦袢のようにも見えた)に度肝を抜かれたのだった。 欧米では、着物や浴衣(のようなもの)が日常生活のちょっとしたシーンで取り入れられることがある。筆者が住むアメリカ・ニューヨークでも、T字型の薄手の上着は「キモノ・カーディガン」として人気があり、5、6年ほど前から若い女性が羽織ってヒラヒラさせながら颯爽と歩いている光景をたまに見かけることがある。丈の長さはまちまちで、短いものもあれば、膝丈ほどの長さのものも。 おうち時間でもキモノ・ガウンやキモノ・ローブは、朝や夜のリラックスタイムに愛用されている。キモノはもはやファッションの一部なのだ。 ただそれは今に始まったことではない。着物はこれまでも長い歴史の中で西洋のガーメント(衣類、衣装、服飾)に影響を与え、着物自体も西洋のガーメントから影響を受け進化してきた。 筆者が先日話を聞いたドイツ在住の衣装の歴史研究家、スプリー金魚氏によると、着物がヨーロッパに初めて到着したのは17世紀ということだ。贈り物として100枚ほどが持ち込まれ、現地の人は初めて見る神秘的な東洋の被服に魅了されたという。 関連記事 これまでいかに和と洋の双方の服飾文化が、刺激を与えながらインスパイアし合って進化し続けてきたか、その歴史が一目でわかる展示イベント、Kimono Style(キモノスタイル)が今月7日、ニューヨークのメトロポリタン美術館(通称The MET、メット)で始まった。 キュレーションを担当したのは、日本美術のアソシエイト・キュレーター、モニカ・ビンチク(Monika Bincsik)さん。モニカさんは、日本芸術のコレクターであるThe John C. Weber Collectionから、江戸時代の1615~1868年から20世紀初頭にかけての歴史的な着物、着物に影響を受けた西洋のガーメント(被服)、Kawaii文化やコミックアートを取り入れた最新のものまで60点を選りすぐり、紹介している。 モニカさんが「東洋と西洋の初期の交流の証」と説明するのは、18世紀のイギリス版バニヤン(室内着)。着物やトルコのローブなどに影響を受けたこのT字型の衣服は「自由な発想と世界観を象徴するもの」として、当時ヨーロッパの知識人の間で注目され、リラックスするためのカジュアル着として愛用されたそうだ。 鎖国が終わり、江戸時代後期の19世紀末から20世紀初頭にかけて、日本とヨーロッパ双方の貿易は活発化していった。それに伴い、着物は西洋のファッションデザイナーによって広く研究されたという。 日本にも海外のファッションは大きな影響を与えたようだ。当時呉服店だった高島屋や、絹製品専門の椎野正兵衛商店など最先端のアパレルやテキスタイル業界は、ヨーロッパのアパレルやシルク業界と活発に交流しはじめた。ヨーロッパ市場を見据えて作られたイブニングコートやドレッシングガウンには、ラインや柄などの細部に、和と洋(一部中国)のエッセンスが入り混じっている。1873年のウィーン万国博覧会にも出品され、ヨーロッパの人々を魅了したという。 1920年代から30年代にかけてのアメリカでは、リラックス着としてビーチパジャマが大流行した。ヨーロッパのファッション誌にも掲載され、日本でも紹介された。抽象的な幾何学的モチーフは(左の夏物の着物のように)着物のデザイナーにも影響を与えたようだ。今見てもおしゃれ。 「西洋のデコルテ見せ」は、衣紋を抜いてうなじを見せる文化の日本人には、当時「最先端の魅せ方」として紹介された。さぞや大きな衝撃を与えただろう。 20世紀初頭の大正ロマンの時代、日本の知識層のみならず、庶民の間にも西洋のファッションセンスや美的感覚が大きく影響した。 会場には、和と洋がコラボした最新のファッションも展示されている。コム・デ・ギャルソン(川久保玲)が2018年に発表した、Kawaii文化やコミックアートを取り入れた着物のようなローブ/アンサンブルはインパクト大だった。 奥深い着物の歴史には知られざる西洋文化との融合があり、和と洋の双方が刺激し合ってここまで来た。アメリカでも着物は敬意を持たれていて、日本人が誇るべき民族衣装だ。そんな着物の世界は現地の人に興味深かったようで、筆者が開催日の前日に参加したプレスプレビューでは、多くの記者が熱心にモニカさんの説明に耳を傾け、質問をしていた。 イベントの帰り、マンハッタン在住のフリーランス記者の女性と会場を後にした。その女性は「素晴らしい展示会だった」と、感想を述べるために笑顔で近寄ってきて、このように言った。「父が第二次世界大戦の終戦後、日本から着物を2枚持ち帰ったのよ。子どもながらにその着物を見て、美しさに魅了されたものよ。倉庫のどこかに眠っているから、久しぶりにあの着物をまた見てみたい」。 筆者もこの春日本から持ち帰った母の昔の着物を着て、どこかにお出かけしてみたくなった。 【Information】 KIMONO STYLE(着物スタイル) 会場:メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art) 開催期間:2022年6月7日~2023年2月20日 #MetKimonos NYで注目される着物文化 関連記事 欧米で注目される着物 ニューヨークのメトロポリタン美術館 関連記事 Text and some photos by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人より一部転載)無断転載禁止
ホワイトハウス記者会見、直後の視聴190万回!BTSがもたらすアジア系差別問題への効果は?
31日、BTS(防弾少年団)がホワイトハウスを訪れ、バイデン大統領との会談に先立ち、記者団の前でスピーチをした。 アメリカでは特にコロナ禍以降、憎悪犯罪(ヘイトクライム)や、アジア系をターゲットにした暴力や嫌がらせが急増している。そんな中、5月はAsian American and Pacific Islander Heritage Month(AAPIH、アジア・太平洋諸島系アメリカ人の文化遺産継承月間)であり、各地でさまざまな啓蒙活動や差別撲滅イベントが行われてきた。その最終日の特別ゲストとして白羽の矢が立ったのが、アメリカのみならず世界的な大スターのBTSというわけだ。 BTSはこの記者会見後、頻発するヘイトクライムや外国人排斥問題について、バイデン大統領と意見交換の場を持ったようだ。 BTSのメンバーは午後2時半過ぎ、全員が黒いスーツとネクタイ姿で、カリーン・ジャン-ピエール(Karine Jean-Pierre)新報道官と共に定例記者会見の壇上に現れた。そして冒頭で1人ずつスピーチをした。 リーダーのRMさんは流暢なアメリカ英語で、「今日はホワイトハウスに招待され、反アジアンヘイトクライム、アジア系の一体化そして多様性といった重要な問題について話し合うことができて光栄です」と挨拶した。また「アーティストとして(これらの問題について)いったい何ができるかを考えさせられ、それを話す重要な機会をもらった」とし、バイデン大統領に感謝の意を述べた。 ほか6人のメンバーもそれぞれが「違いは間違いではない。心を開き、違いを受け入れた時に平等というものは訪れる」「私たちが今日ここにいるのは、世界中にいるそれぞれ違った国籍でさまざまな文化や言語を持つARMY、ファンのおかげだ」「今日という日が、一人一人が互いに価値ある者として尊敬し合い、理解し合う第一歩になることを望んでいる」などと述べた。7人中6人は韓国語だったため、最後にまとめて英語の通訳が入った。 BTSはとにかくアメリカですごい人気だ。筆者は2019年の大晦日に、ニューヨークのタイムズスクエアで行われたカウントダウンイベントで、特別ゲストとして現れた彼らを間近で観る機会があり、現地での凄まじい人気ぶりを肌で感じた。そんな彼らがこのような場に現れて差別問題を投げかける意義や効果について、人々への影響力は相当ありそうだ。 音楽業界団体「International Federation of Phonographic Industry」によって、BTSがテイラー・スウィフト、ドレイク、アデルなどの売り上げを抜き、2年連続で「世界でもっとも売れているアーティストと評された」とし、英BBCなどが報じている。 また数々のヒット曲に加えて、マクドナルドのコマーシャルに出演したり、昨年9月には国連総会でも演説しSDGsをテーマにしたスピーチとパフォーマンスを披露したりなど、アメリカのエンタメ界はBTSが中心アーティストとして独占中だ。筆者の周りを見渡しても、子どもから大人まで、彼らの存在を知らない人はいないというほど知名度は高い。 BTSが記者団の前に現れたのはたったの6分程度だったが、CNBCはBTSが登場したこの短い時間だけで「ホワイトハウスのYouTubeチャンネルのライブ配信中の視聴者数が、31万を超えた」と報じた。また「BTSが会見会場を離れるや否や、20万の視聴者がライブ配信の視聴から離れた」という。 現時点で確認できる視聴回数は190万回近くにもなる。 この定例会議では最近、インフレやロシアによるウクライナ侵攻のトピックが多く、ここまで視聴者を集めるほど注目されたことはほとんどなかった。例えば3日前の視聴回数は1万4000回程度だ。 セレブやアイドルを巻き込んだキャンペーンは若い有権者の支持を得るためか、バイデン政権がよく取り組んでいるものだ。以前もサッカーのミーガン・ラピノー選手と男女賃金格差是正について話し合いをしたり、5月初めにはセレーナ・ゴメスがホワイトハウスを訪れ、バイデン夫人とメンタルヘルスについて話し合いの場を持つなど、さまざまな問題解決に取り組んでいる。 BTSがこのような場に現れたからといって、アメリカで渦巻く根深い差別意識や問題が明日からすぐに解決するとは思えない。しかしアメリカでも大人気のビッグスターがこのような場に現れ、問題提起をしてくれたことで、特に若いファンや普段はアジア系の差別問題について考える機会のない人々も、これを機に何かを考えるきっかけになったかもしれない。 過去記事 多発するアジア人差別(3)日系三世女性の見た、故郷「アメリカ」 日本人に間違われ「動物以下の扱いで」殺されたヴィンセント・チン事件(’82)── 全米アジア人差別 NYで多発するアジア人差別(2)暴行受けた日本人ミュージシャン、その後 BTSを「未来のグラミー賞にとって重要な存在」と海外メディアが報じたワケ(現代ビジネス) Text by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人より一部転載)無断転載禁止
服装で搭乗拒否のDJ SODA。日本では知られていない、米飛行機で「絶対にしてはいけない」こと
何が起こった? DJ SODAという韓国人女性DJが、ニューヨーク発ロサンゼルス行きアメリカン航空機で、履いていたボトムスが原因で降機させられ嫌がらせを受けたと告白し、米メディアでも話題になっている。 DJ SODA氏によると25日、ビジネスクラスでウェルカムドリンクを飲みながら出発を待っていたところ、突然現れたスタッフに、荷物をまとめて飛行機を降りるように求められたという。 理由は、DJ SODA氏の履いていたスウェットパンツにプリントされていたFワード(F**K YOU)が、搭乗には「不適切」で「攻撃的」と受けとめられたため。 同氏のSNSによると、何ヵ月にもわたる北米ツアー中も同じスウェットパンツを履いて移動し、問題になったことは一度もなく、同機に搭乗した際も、始めはまったく問題視されていなかったという。 同氏が結局スウェットパンツを脱いだところ、スタッフに「もっと早く脱げただろうに」と皮肉を言われたという。 最終的にはスウェットパンツを裏返しで履き、1時間遅れで再び搭乗できたとか(飛行機の出発も1時間遅延)。同氏はお怒りで、同社に対して「不当な扱い、ハラスメント(嫌がらせ)を受けた」と批判し、ボイコット宣言をした。 筆者の経験から思うこと まずFワードについて。アメリカでは言葉の爆弾のような破壊力があり、子どもに悪影響を与えかねないため、メディアや公の場で厳しくセンサーシップがかかり、テレビでは「ピー音」が必ず入る。テレビでは「バカ」などの言葉が21世紀の今でもたまに聞こえてくる日本にいるとあまりピンとこないかもしれないが、アメリカでは言葉の暴力であるFワードは、厳しく規制されている。 DJ SODA氏が同社とここまでこじれた理由について。筆者が思ったのは、同氏が航空会社の指示に対して抵抗し、反抗的な態度を見せたからではないだろうか。初めから素直に応じていれば、相手の態度は硬直化せず、事態の収束に1時間もかからなかっただろうし、嫌味を言われることもなかったのではと推測する。(あくまでも憶測の域だが) また動画を見る限り、男性マネージャー(真ん中)はアメリカ英語を話しているが、このようなアメリカの慣習やルールに配慮していなかったのも不思議だ。 一言断っておくが、米系の航空会社が乗客に対していつも高圧的かというのは、必ずしもそうとは言えない。パイロットによっては到着後にわざわざコックピットから出てきて乗客を笑顔で見送ってくれたりもするし、ジョークを交えた個性的な機内アナウンスをして乗客をリラックスさせる客室乗務員がいたりするなど、マニュアル通りに丁寧過ぎる日本の航空会社と比べても、柔軟でフレンドリーな側面もある。 ただし「安全運行のための機内ルールの徹底」ともなれば、彼らは時に強気&ドライな態度を見せることもある。日本のように「お客様は神様です」とは決して見ない。 参照 オーサーコメント 米系機内でやってはいけない3つのこと (アルコールを飲みすぎない、など周知されていることは割愛) 人を不快にさせる見た目やメッセージ性の高い服装 DJ SODA氏のスウェットパンツ(彼女のスポンサー)のように、いくらデザインの一部だからと言っても人を不快にさせるメッセージが服装(Tシャツやキャップなど)に含まれていると、アメリカでは「Offensive(攻撃的、侮辱的、不快)」と捉えられることがある。あくまでも「それを見た客室乗務員がどう受け取るか」によるので、搭乗拒否やトラブルを避けるためにも、飛行機では無難な格好がベストだ。 また、セクシー過ぎる服装も「攻撃的、不快」と捉えられ、時に搭乗拒否の対象となるので、注意が必要。 参照 As Heard On The Monsters Is this woman’s outfit too sexy to fly in? She Was kicked of a flight?! 英語で書かれたTシャツやキャップなどに関しては、日本人は注意が必要だ。なぜなら、英語で書かれたメッセージの意味を完璧に理解して身につけている日本人は、そう多くはないから。 事例1. 2019年には、アメリカで「Rope. Tree. Journalist. Some assembly required」とプリントされたTシャツを着た乗客が物議を醸した。…
日本にいながら米開催のコンサートに“参加”できたり…そもそも「メタバース」とは? 米で報道が本格化
日本の自宅にいながら、アメリカ・ロサンゼルスで開催されている人気ミュージシャンのバーチャルライブに「参加して体感」できたり、ニューヨークの五番街本店の人気商品を「手にとって自分の目で確認し、購入」したりできる未来も、そう遠い話ではないかもしれない。 「メタバース(Metaverse、仮想現実空間)の多くは、この5〜10年でメインストリームになる」 メタバース元年とも言える昨年10月、メタのマーク・ザッカーバーグ氏は今後メタバース事業に力を入れるために、社名をフェイスブックからメタ(Meta Platforms Inc.)に変更するとプレゼンで発表した際、このように述べた。 以降アメリカでは、メタバースという言葉をメディアで見ない日はなくなった。特に報道が本格化してきたのは、今月半ばだ。18日付のニューヨークタイムズと20日付の同紙ポッドキャストはこぞってメタバースを取り上げ、「至るところで耳にするようになった」と報じた。 メタバースとは? メタバースとは、インターネット上の仮想空間において、作成した自分のアバター(キャラクター)によりさまざまな活動(仕事、遊び、買い物、社交)や非現実的な体験ができる技術のこと。 前述のニューヨークタイムズには、「コンピューターにアクセスするのではなくコンピューターの中に身を置くことであり、オンラインの世界にアクセスするのではなく、常にオンラインの中にいること」とする専門家の説明が添えられている。 よく語られるのはゲーム事業だ。もちろんゲームの世界には以前より仮想現実空間が存在しているが、メタバースによってより没入型で精巧な仮想現実空間の中でゲームプレーが可能になるという。 アメリカでメタバース報道が本格化していった理由の1つは、米マイクロソフトが18日、大手ゲーム開発企業のアクティビジョン・ブリザード(Activision Blizzard)を687億ドル(約7兆8750億円相当)で買収すると発表したことも関係している。 マイクロソフトがアクティビジョン・ブリザードを買収した理由は、もちろんメタバース事業への本格的な参入を視野に入れてのことだ。同社は「この買収は当社のメタバース分野の構成要素となり、ゲーム事業の成長を加速させていくだろう」と述べた。 「メタバース事業は現代版ゴールドラッシュ」 ほかにもさまざまな米メディアがメタバースのブームを報じている。 20日付のウォール・ストリートジャーナルは、「メタバース関連技術にいち早く着目した企業の株価は上昇し、メタバースをテーマとした上場投資信託も登場している」と報じた。またFOXニュースに出演した専門家は「(NFTも含め自分のキャリア史上)かつて見たことがないほどの規模で急成長中である」とし、主要な企業がメタバース事業に次々と投資している様相について「まるで現代版ゴールドラッシュだ」と語った。 米グーグルもこの数年、メタバース関連の技術開発に取り組んでおり、アップルは独自のデバイスを開発中であると報じられている。 参照 NFTってそもそも何ですか?NFTが今なぜ流行しているのかを解説 ゲーム企業やIT企業だけではない。米小売り大手もメタバースに参入 「自分はゲームをしないから…」という人も、メタバースが近い将来、身近な存在になる可能性はある。 一般の生活で例えるならば、スーパーなど実店舗に行かなくてもバーチャル店舗で商品を選び、買うことができる。 また、日本にいながら外国で行われているバーチャルコンサートやスポーツ試合に参加することもできる。 国境を越えてテーブルを囲んで会議をしたり、自分の仮想空間でパーティーを行いゲストを招待したりすることも可能に。 16日付のCNBCや20日付の米ヤフー!ファイナンスは、米小売最大手のウォルマートも「メタバース事業への参入準備をしている」と報じた。記事によると、同社が最初にメタバース事業に着手したのは昨年8月。同社独自の暗号通貨とNFTを作成し、メタバースによる本格的な仮想商品の製造・販売事業に向けて、先月30日にいくつかの商標登録を行ったほか、専門技術スタッフの雇用にも乗り出した。 近い未来、このようになる 何せ「仮想現実空間」なだけにメタバースを駆使した世界は現時点でなかなか想像しにくいが、メタのザッカーバーグ氏はキーノート(プレゼン動画)の中で「未来はこのようになる」と説明している。 自分のアバターの居場所を理想の場所として作成できる(4:00ごろ~、7:20ごろ~、11:00ごろ~) 遠隔地のスタッフとテーブルを囲んで会議に参加できる(4:30ごろ~) 3Dストリートアートを鑑賞できる(5:00ごろ~) 自分の場所に世界中の人々を招待してパーティーを開いたり、一緒にゲーム(ビデオゲームから昔ながらのチェスなど)をしたり、卓球の対戦をしたりできる(16:30ごろ~) 3on3バスケをしたり、一緒に映像を観たり、共に時間を過ごすことができる(7:20ごろ~、11:30ごろ~) 手でタイプなどせずともジェスチャーや頭の中で思い浮かべるだけで、作動できる(4:15ごろ~、10:00ごろ~) 日本にいながらアメリカで開催されているコンサートに参加できる(12:50ごろ~) ザッカーバーグ氏は、最も大切な最初のメタバース体験は「人々との繋がり(を実感すること)である」と強調している。同氏によると、メタバースの世界ではほかの人々の表情を確認できたり、握手をしたりできるため「まるで現実の世界に自分が存在し、人々との繋がりを感じることができる」のだという。 フェイスブックをはじめとするソーシャルメディアも「人々との繋がり」が起点で始まった。便利でありさまざまなメリットをもたらす一方、最近は主に若い世代のメンタルヘルスへの悪影響も指摘されている。 メタバースがもたらす便利な世の中と人々との繋がりが、これからどのように進化し人類にどのような影響をもたらすことになるか。どんな未来が待っているか、注目が集まっている。 関連記事 フェイスブックの社名変更だけじゃない 大企業の生き残りかけた試み【世界から】(47NEWS) フェイスブック内部告発で再燃する「SNS議論」…本場アメリカの人々の「本音」(現代ビジネス) 大金持ちフェイスブックCEO 家族と自宅公開で汚名返上図るも、冷ややかな声 Text by Kasumi Abe (Yahoo!ニュース 個人より一部転載)無断転載禁止
NYで開催「アフリカ風ハイブリッド着物」展 キモノ好きニューヨーカーが堪能
茶道に琴、アニメにゲームなど、伝統的なものからポップカルチャーまでさまざまな日本の文化が、海を越えここ米ニューヨークで人々に親しまれている。日本古来の着物もそうだ。このほど、一風変わった着物の展示イベントが催された。披露された着物は、カラフルなアフリカンパターン(柄)が特徴で、まさに着物の進化系とも呼べるもの。キモノ好きのニューヨーカーが集まり、国境を越えた奥深いキモノの世界を堪能した。(ニューヨーク在住ジャーナリスト、共同通信特約=安部かすみ) ▽会場はNYの茶室 ニューヨークのダウンタウン、フラットアイアン地区で2021年12月3日から6日までの4日間、着物の展示イベント「きものビジョナリーズ(Kimono Visionaries)」が開かれた。会場となったのは、ベンチャー・キャピタリストのスティーブン・グローバスさんが所有する「グローバス和室(Globus Washitsu)」だ。ここはグローバスさんの居住アパートで、元々は一般の建物だが、日本好きが高じて2012年、庭園付きの茶室に大改築した。 期間中、展示された25点の着物や帯はすべて一点物で、南アフリカ出身で現在英国で活動するデザイナー、ティア・オグリさんによって作られた。テキスタイルデザインは、アフリカのエンデベラ(Ndebele)族などに影響を受けたもので、非常に色彩豊かだ。生地にはアフリカを代表するアンカラコットンが使われ、英国およびヨーロッパ諸国でキモノとして仕立てられた。 グローバスさんは、初めてオグリさんの着物を目にしたときをこのように振り返る。「ヴィヴィッドなテキスタイルに即くぎ付けになり、すぐにコンタクトをしました」。デザイナーが日本人かどうかも分からず調べたところ、英国オックスフォードに住んでいることがわかった。英国にはグローバスさんの娘夫妻が住んでいるため家族訪問にかこつけて訪れ、オグリさんに会って直接思いを伝えた。そして「素晴らしいこのミックスカルチャーをニューヨークの茶室で紹介しよう」と、2人は意気投合した。 オグリさんは「以前行われた同様の展示イベントが素晴らしかったので、参加の依頼を受けた時は光栄な気持ちでいっぱいになった」と当時の思いを振り返った。 展示品のキュレーションは、数年前のファッションイベントでグローバスさんが出会ったドイツの着物スタイリストで着付師、衣装の歴史研究家のスプリーキンギョ(SpreeKingyo)さんに依頼した。スプリーキンギョさんのセンスにより、展示された着物はハイヒールやブーツから博多織の帯などまで、さまざまなアクセサリーと共に、先鋭的にコーディネートされた。 ▽着物好きの在英デザイナー オグリさんは、もともとアニメ『イタズラなKiss』やNHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』などを見て日本文化に魅了され、徐々に着物のミートアップにも参加するようになっていった。今ではちょっとしたお出かけの際や結婚式などで着物をまとう生活を送っている。 おそらく多くの日本人以上に着物が身近なものとして存在するオグリさん。本国日本で進む着物離れについて、「西洋化が世界中の文化と伝統を破壊している」と危惧する。また、ファストファッション人気に押されつつある現代のアパレル、ファッション界と比較しつつ、「1枚で複数のスタイリングが可能になる着物は、よりサステイナブルな衣類」だとも表現。「ただし、『着物警察』の存在や文化の盗用だと叫ぶ輩も存在する。それらの声に悩まされないためにも、何より自信を持って着る必要があると感じている」と独自の見解を語った。 ▽ニューヨーカーを魅了 期間中は、多くのニューヨーカーが着物姿で来場した。中には、着物を洋服のようにまとっておしゃれを楽しんでいる人もいた。 子どもの頃に見た黒澤明監督の映画をきっかけに空手や禅などに目覚めていったエイジャ・ウォルフさんもこの日は、アレンジした浴衣に帽子とタートルネック、革の帯とベルトを合わせたコーディネートでイベントを楽しんだ。着物や浴衣を30着所有し、普段から着物でイベントに行くことが多いという。「私にとって着物は伝統的な『衣装』としてだけではなく、着る『服』という存在です。ですからこの展示も着物自体が(着る服として)生き生きと見えました」と語った。 同イベントの展示品は当地のKaede Kimonosで販売中。一点物のため、売り切れ次第販売は終了となる。 Text and photos by Kasumi Abe (Kyodo 47 Newsより一部転載)無断転載禁止
